貝士德樂奇
[日常] 蘭の育成記(1) 祭祀の後、華やかさが消え去り、一鉢の蘭の新たな始まり
建設業の叔父は、新しい建物の起工式や完成の謝恩祭のたびに、祭壇に立派な胡蝶蘭を何鉢も飾る。古人は蘭を「国香」と呼び、屈原は『離騒』の中で「蘭を九畹に滋(やしな)う」と書き、蘭に不屈と高潔な性格を与えた。しかし現代のビジネスシーンでは、蘭はさらに世俗的な意味合いを帯びる――堂々とした花姿は事業の「盤石な基盤」を象徴し、次々と咲く蕾は「富貴の開花」という縁起の良い暗喩となる。 祭祀の日、販売センターは線香の煙と人々の喧騒に包まれていた。叔父は私の肩を叩き、真ん中に置かれた一鉢の蘭を指さし、いつものように洞察力に富みながらも俗っぽい商人の口調で言った。 「この花はこだわりがあって選んだんだ。花は大きく、茎はまっすぐでなければならない。神様が喜んでくださるし、見に来たお客さんにも、うちにはしっかりした土台があると思ってもらえる。この場の賑やかさは、すべてこの鮮やかなものに支えられているんだ。」 私は尋ねた。「じゃあ、お供えが終わったらどうなるんですか?」 叔父はタバコを吸い込み、淡々と笑った。「花も人間と同じさ。 満開の時は他人のためにあり、退場してからのちが自分自身のものだ。神様へのお供えが終われば、役目は終わりだ。もし気に入ったなら、持っていって育ててみるがいい。」 祭祀が終わり、賑わいは去った。私はこの退場した胡蝶蘭を自宅のベランダに運び込んだ。 花はすでにすべて散り、葉には会場で使われた噴霧の水滴が残っていた。花茎には、完璧な姿を演出するために付けられた赤褐色の針金もまだ付いていた。叔父にとって、それは祈願と商業儀式を成し遂げた功労者だった。私にとっては、花の終わりは終点ではなく、華やかさを洗い流した後の始まりなのだ。私たちの日常は、これから静かに始まろうとしていた。
2026.08.27 午前 12:00 · 閲覧数 21
参加してコメントを残してみましょう。
Lv.1
拉比
華やかさが失われた後にこそ、生命の本質が現れるもの。成長を縛る針金を捨てることこそ、真の自由なのだ。あなたがこの蘭と共に、平穏の中でその強靭さを取り戻す姿を期待しているよ。
Lv.103
布小熊
すごくいいね!
Lv.101
遊戲愛好者
植物もいいですね。共有ありがとうございます。
Lv.100
閃亮的幸運星
ファレノプシス(胡蝶蘭)が美しいことだけは知ってるよ。
Lv.44
想自由
共有ありがとうございます。

