changYH
オリジナルサスペンス小説: 《リザードマナー》 EP32
しかし、彼はすべてを忘れていた。 方国棟は箱の底から2冊の日記を取り出した。表紙が青いものと、もう一冊は赤いものだ。青い表紙には、よろよろとした鉛筆書きで「陳默」と書かれていた。 陳默は最初のページを開いた。日付は18年前の9月のある日。文字は幼く、注音符号のいくつかには間違いがあった。 「今日、先生が山の下に引っ越すって言ってた。山の下に何があるか知らないけど、行きたくない。ガジュマルの木のロープの結び目はまだほどいてない、おばあちゃんが私たちを守ってくれるって言ってた。」 真ん中あたりをめくると、日付は数ヶ月後に飛んでいた。 「誰かが来た。黒い服を着ていた、おばあちゃんが見ちゃいけないって言ってた。でもこっそり見た、お寺の中に何かを置いていった。何かわからないけど、その夜、ずっと電気がついていた。」 最後の数ページは、文字が雑で慌ただしくなっていた。 「連れて行くって言われた。大人たちは喧嘩していた。おじいちゃんはダメだって言ったけど、村長は行かなきゃって言った。夜、外で車の音が聞こえた。外を見に走り出そうとしたけど、お母さんが抱きしめてくれた。『声を出さないで、動かないで、朝になれば大丈夫だから』って言った。どこへ行くのか聞いても、彼女は答えなかった。」 最後のページには一文だけ、ペン先が紙を突き破りそうなほど強く書かれていた。 「朝は来なかった。」 日記はここで終わる。 陳默は日記帳を閉じた。指先は冷たかったが、手のひらは汗ばんでいた。車庫の空気は冷たく湿っていたが、彼は胸が熱くなるのを感じた。 「この日記、君が書いたんだろ? (続く)
2026.09.11 午後 2:30 · 閲覧数 7
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